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花燃ゆ制作統括・土屋氏講演会 ① 2014/3/27(木)

萩市を訪れた観光客に対しておもてなしを実践している個人や団体を表彰する「萩おもてなし大賞」。この表彰式にあわせて今年も「おもてなし講演会」が行われた。 今年の講師は来年の大河ドラマ『花燃ゆ』の制作統括・土屋勝裕氏。昨年は東海旅客鉄道相談役の須田寛氏、一昨年はB級グルメでまちおこし事務局の長俵慎一氏という“おもてなし大賞”らしい人選だったのに対し、今回は萩市側の「それただ大河の話聞きたいだけやろ!」感丸出し。もちろん、まんまとつられて聴講してまいりました(笑)

 

さて、ここから参加できなかった方のために萩ナビなりに内容をお伝えしようと思うわけですが、ここでご覧の皆様にお願い。聴講にレコーダーを持って行ったわけでなし、内容や言葉も正確ではなく、ちょっと日も経っちゃったので記憶が飛んでるところもあり、もちろん端折っているし、その場でのテンションや雰囲気での表現もあるので、そこらへんを予めご承知のうえお読み下さい。あと、ここのところ何かと問題になっている(?)他所への「コピペ」もご遠慮ください。通して読む以上に誤解を招く虞がありますので…
それでは、どうぞ。

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土屋勝裕 氏
日本放送協会制作局第2制作センター ドラマ番組部 チーフ・プロデューサー
■昭和45年産まれ。平成6年にNHK入局。連続テレビ小説「ひまわり」で初演出。大河ドラマ「利家とまつ」、連続テレビ小説「天花」、土曜ドラマ「氷壁」などで演出。特集ドラマ「真珠湾からの帰還」、「家で死ぬということ」、よる★ドラ「恋するハエ女」、土曜ドラマ「太陽の罠」ほか。(以上、配付資料より)

資料には書いてなかったが、前にも書いた通り大河ドラマでは「篤姫」制作主任であり「龍馬伝」プロデューサー、そして昨夏に萩でロケが行われた特集ドラマ「はじまりの歌」のプロデューサーである。

 

●文を取り上げたきっかけなど
大河の下調べはおおっぴらになると騒ぎになるのでこっそり取材を進めていくのですが、その中で楫取素彦の存在を知りました。そして、涙袖帖(るいしゅうちょう)の話を聞いて、とてもいい話だなぁと思いました。
文さんが楫取に嫁ぐ時、楫取に『私は過去はすべて捨てます。けれども久坂からの手紙だけは捨てられません』と告白するわけです。楫取はその久坂が文に宛てて書いた手紙を読み、彼も在りし日の同志を偲んで涙する。そしてその手紙を“涙袖帖”というひとつの書簡にまとめて装丁し、それを家宝のように大事にした、という話です。 こういういい話があって、そしてその文さんは毛利家の大奥にいたことがある、と聞いたときには『これはいい!』と思いました。僕は篤姫で大奥はやってますから。

 
 今回はオファーするとき、本当によく説明しました。他の大河と違って知られてない人が多いので、マネージャーさんなどに、例えば「松下村塾の品川弥二郎を…」と言っても「ダレ?」ってなるので、本当に何度説明したことか。でも、説明するとけっこう興味を持ってもらえました。
大沢たかおさんに楫取素彦のオファーをしたときも、その場では返事をもらえなかったんです。しばらくしてOKをもらったんですが、実は大沢さんはその間に、自分で調べられたようです。楫取素彦の顕彰会から、自分が大沢たかおだということは隠して、本を取り寄せたりして調べて、それでOKをくださったようです。
この後も続々と決まっているんですが…ここでは申し上げられないのでもうしばらくお待ちいただきたい(会場笑)

 

●演題「ドラマの中のおもてなし」について
僕は入局以来ずっとドラマ畑ですが、僕がドラマとして大切だと思うことが3つあります。
まずひとつは、分かり易いこと。あまり難しいと見る気がなくなってしまいます。 ふたつめは、意外性。分かり易いけれど、そこにちょっと意外なことが起こると、ワクワクします。 みっつめは、これが一番大事ですが、感動させること。20年間、どうやったら感動させられるか考えてきました。で、人を感動させるものは何かというと―これを言うのは少し恥ずかしいですが―『愛』だと思うんです。 松陰先生も弟子に対して『愛す』という言葉を使っているのに感動しました。
(「はじまりの歌」の中で描かれた愛についての話もあったが割愛)花燃ゆの中にも、松陰の投獄中の家族愛、功山寺決起のときにも晋作の愛があったでしょうし、もちろん文の久坂への愛など、花燃ゆにはこうした愛がたくさんあります。

 

花燃ゆ制作統括・土屋氏講演会 ②へつづく…

 

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