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萩ことば ~萩式ジョーク

東京で萩関連の催しの打ち上げがあったときのこと。 

居酒屋のメニューに夏みかんジュースがあった。よそで見つけると何となく頼みたくなるものらしく、萩では飲まないであろう者まで、7,8人くらいが注文した。 

ところが、こんなにまとまって注文が来ることがあまりないのか、夏みかんジュースが、なかなか出て来ない。 

しびれを切らした一人が「夏みかんジュース、遅いねぇ」とぼやいた。するとすかさず他の一人が言った。「ちょっと待って。今夏みかん採りに行っちょるから。」 


それからしばらくしても、まだ出てこない。ついに店員に声をかける。
「すみません、夏みかんジュースがまだ来ないんですけど」
「あ、すみません」と慌てる店員の横から、また別の誰かが口を挟む「今(夏みかんを)育てよるんで、もうちょっと待ってください」 


この会話を聞いていたI氏(兵庫県出身)が呆れ気味に「萩の人って、こういうしょうもないこと言いますよねぇ(笑)」と。

…え? いいませんか?
刺身がなかなか出てこない場合なら「いま釣りに行っちょるから」、ワインなら「いま一生懸命ブドウを摘みよるんやろ」等々、宴席ではお馴染みのジョーク(?)と思っていた。 

私「よそでは言わないんですか??」
I氏「萩の人だけですよ。吉田松陰なんかも似たようなこと言ってるから、昔からそうなんでしょうね┐(´ー`)┌」 


知らんかった・・・

 

聞けば、松陰は野山獄に居るとき兄・民治から「差し入れの果物を9つ送った」という手紙に対し、「10個ありましたよ、道中で子供を産んだんですかね?」と返事しているそうだ。10個だという餅が15個あった時には、子に孫まで産んだのかと言っている。居酒屋の例とはちょっと違うが、確かに今でも、萩人はこういう冗談を言う。

 

幼稚で呑気な萩式ジョーク。あらためて指摘されると恥ずかしいが、松陰先生にも同じように受け継がれた萩のDNA?だと思うと、ちょっと感慨深いものもある。

待たされるイライラも間違いも笑いにするなんて、おおらかでいいじゃないか。

 

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